コロナ融資で「財テク投資」を行った会社はどうなるか?
昨年のコロナ融資資金がもう足りなくなっている企業もあれば、まだまだ手元に潤沢に余っている企業もあると思います。
最近、私のブログにて「コロナ融資で投資をしてはいけない」記事の閲覧数が多くなってきております。
【銀行融資ブログNO.91】コロナ融資資金で投資はしてはいけない - 銀行融資ブログ
さらに、昨年のコロナ融資で「財テク投資」を行った会社に対して、公庫や保証協会から「コロナ融資の返済を求められた」などの声も届いております。この状況を踏まえて、改めてコロナ融資の資金使途ではどんなケースが返済を求められるのか?についてお話をさせて頂きます。
まずは具体的にコロナ融資でこんな投資(買い物)をしたと私が耳にした例を挙げてみます。
いずれも「本業」には関係のない投資であることは皆さんもわかると思います。さらに問題なのは「投資信託」「外債」などを銀行員がセールスしているのも聞いております。
自分のノルマ達成のために「手段を選ばす」といったところでしょうか。
以前にもお話ししましたが、コロナ特別融資とはコロナ禍で大幅に減少した売上や赤字幅を何とか埋めて、その時間の間に事業の立て直しを図るための「運転資金」です。正確には「赤字補填資金」の位置づけです。
つまり、「運転資金」として貸したお金を「投資資金」に回すことは「資金使途違反」となるのです。
「資金使途違反」にてよくあるケースは「設備資金」で申し込んだのに、「設備資金」として使っていないケースがあります。
例えば
このような場合、原則「一括返済」を求めることになり、以後、その銀行とは融資取引ができない可能性が高いです。(信用できないため)
さらに、保証協会保証付きでの借入をして「資金使途違反」をした場合は、保証協会融資が借りれなくなると言ってもいいでしょう。
これは「設備資金」での資金使途違反のケースですが、前述の「運転資金」での資金使途違反も同じ意味になり、一括返済を求められるケースも十分に考えられます。
融資審査の中で罪が重いのは、まずは「粉飾」ですが、次が「資金使途違反」です。
お金が余っているならば、本業のより拡大するための資金に使うためのアイデアを考えるのか?そうでないのであれば手元にきちんとキープすべきです。
「財テク」をしたいのであれば、自身の役員報酬にて存分にやってください。