一般的にはリスケジュール(以下リスケ)を行うと、新しい借り入れは出来ないと言われています。(リスケ企業でも対応する特別な制度もあります)
今回、リスケジュールを実施しているクライアントで日本政策金融公庫から「コロナ特別貸付」の融資が成功した事例についてご紹介します。
今回のコロナ対策融資制度において、日本政策金融公庫及び保証協会(おもにセーフティーネット保証制度)の両者ともに「リスケ企業でも入り口では否定しない」と聞いておりましたが、リスケ企業が惨敗するケースばかりでした。
ただ、審査のテーブルに乗り出した企業も出てきており、ぼんやりとした感じでは審査まで進める共通項が見えてきました。
このふたつが共通項になります。
1.は「債務超過解消」になってなくてもいいです。2期前が赤字でも直近で黒字になっていれば努力は認められるかもです。
2.はリスケジュールをしていて、元金「0」のままではダメです。ではいくらならいいか?と疑問になるかもですが、とにかく「0」ではなく元金返済を行っていることです。
今回のケースは公庫の既存リスケ借入金を新たな「コロナ特別貸付」にて「借り換え」+「真水」の融資を行います。
このことにより企業側には2つのメリットが生まれます。
※公庫はリスケ企業には「借り換え制度」の併用を行うようです。
実はこのクライアントはメインは某メガバンクです。(公庫とメガバンクの2行取引)
メガバンクは保証協会借入のみで、今回SN4号認定取得後に相談に行きましたが「リスケ企業はね~だめでしょ」と門前払いでした。
さきほど公庫は一気に正常化となりますが、メガバンクの借入はリスケ継続ということなります。
しかし、これでいいのです。保証協会の借入額が大きいことから、公庫に合わせて10年返済にしてしまうとCFがもたないのが明白なのです。
元金返済ペースは今までより増額させるつもりもありません。
そこで、メガバンクには
「真水の融資をしてくれたところと同条件に合わせることはできない!」
これで押し切るつもりです。
これもあくまでこの1ヶ月の経験値ですが
この2点が審査のテーブルに乗っている感じです。
必ずではありませんが、少しでも可能性が高まるための参考になればと思います。