コロナ融資の返済が始まっており、、コロナ融資の返済のみならず、コロナ前の既往債務の返済負担で苦しい企業も多くあると思います。売上回復がままならず、さらに物価高、人材不足により企業経営には幾重のストレスがかかっている状況です。
かかる状況下で取引金融機関から「リスケに踏み切っていはいかがですか?」と提案を受けている企業が多いのを耳にします。
今回は金融機関から「リスケしたほうがいい」と言われる意味は何か?についてお話をさせて頂きます。
皆さんもよくご存じだと思いますが、リスケをすると原則として「新たな資金」が出ないことになります。
つまり、金融機関から「リスケをしたがほうがいい」と言われることは「新たな融資は暫く無理だ」と言っていることと同じ意味になります。
では「新たな融資が出ない」状況とは何か?を財務分析的に言葉を変えると
金融機関からリスケの提案を受ける企業は、恐らく➀~④の全てが当てはまっているはずです。
特に➁については、過去の時系列の売上や利益の数値と現在の状況を踏まえた場合に、この先の計画値の妥当性が問われます。
急激に右肩上がりの計画値を出したところで信憑性が無いとの評価を受けているはずです。
経営者が「リスケをしたくない」最大の理由は「今後も融資を受けたい」からです。ただし、金融機関から「リスケをしたほうがいい」と言われている状況で、リスケを選択せずに粘ったとしても少なくとも今後1年間は融資が出る可能性は限りなく少ないでしょう。
かかる状況下で企業が選択すべきは
この3つの行動を行うことが大切です。
もちろん、「借換」や複数借入の「1本化」によって返済負担を軽減させる手法もありますが、前述の➀~④の根本的な問題を解決しない限り、「場当たり的な借換」を行っても資金繰りへの効果はほんの少しになってしまいます。
金融機関から「リスケをしたほうがいい」提案は、逆に「親切なアドバイス」をもらったと解釈するほうが賢明だと思います。