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【事業再生ブログNO.82】利益改善の近道はどこにあるか?(その2 「販売単価」の改善は自分を見つめなおすことから)

2022/07/01

前回から「利益改善の近道」をテーマに、その➀では「変動費」への着眼点についてお話ししました。
今回は「売上」に関わりますが、「販売単価」をどのように考えていくか?についてお話をします。

「販売単価」を決めるのは市場ではなく自身にある

モノの値段を決めるには、販売先との関係や市場のニーズ、ライバル社の価格など様々な要素から決めていくことになります。
消費者や販売先は「良いもの、良いサービスを安く」と思うのは当たり前の話ですが、良いものを安く売るには値段を下げるだけで、利益を度外視すればこれほど簡単なことはありませんし、「売上高を増やす」だけに目を向けるのであれば、「薄利多売」路線まっしぐらがいいでしょう。

では「良いものをより高く」売るにはどうしたらよいでしょうか?

それには「付加価値」がどこにあるのかを考えることが必要です。

例えば

  • その商品やサービスに稀少価値がある(そこでしか手に入らない、類似のものがない)
  • そのモノに付随するサービスに価値がある(商品の保守や設置などのサービス)
  • すぐに手に入る(必要な時にスピーディーに手に入る)
  • その人からのサービスを受けたい、その人から買いたいと思わせる

など世の中には消費者が見出す「付加価値」があります。

では皆さんの自身の「商品」や「サービス」の付加価値はどこにあるのか分かりますか?

そこに気づけるか気づけないかが、単なる「値段競争」に陥るか、「高単価」路線にいけるのかの分岐点になります。つまり、「販売単価」を決める主体は「自身」にあるのです。

なぜ自身の商品・サービスを買ってくれる人がいるのか?

販売単価を決める主体は「自身」にありますが、まずは「自身」の商品・サービスをなぜ買ってくれているのか?を考える必要があります。

それには自分だけで考えても答えは出てきません。
答えを求めるには、営業社員や取引先・消費者に聞いてみることが一番です。さらには「自身がセールスしているポイントはどこなのか?」に気づくかどうかです。

先日、工業製品卸の経営者と話をしているときにこのようなコメントがありました。

「当社の製品は当社だけでしか仕入れられないものではないが、当社は取引先の現地まで出向き、製品・設備の設置まで行っていることが付加価値だと思っている」

つまり、「卸」だけでは価値がなく、「卸」+「α」の付加価値をつけていることが取引先から選ばれている理由であると気付いているのです。その卸企業は「卸値」+「出張設置料」を請求しております。

これは一例ですが、皆さんの商品やサービスにも実は「隠れた付加価値」があると思います。そこに気づき相応の対価を得ることが「粗利益拡大」の近道になります。

まずは皆さん自身の足元から見つめなおしてみることをお勧めします。

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