以前にも「遅延損害金」を請求されるケースとして、話をしましたが、私のクライアントでまた「遅延損害金」に関する事案が発生しました。
今回のケースは、前回とはやや話が違っている部分もありますので、再度このテーマでお話をさせて頂きます。
今回は、某信金がメインバンクであるクライアントで起きたケースです。
10月中旬がリスケの更新時期でありましたが、更新後の元本の増額について、信金側とクライアント側で意見が食い違い、交渉に時間を要しておりました。(食い違いの過程を説明するとかなり話が長くなりますので、こちらでは省略させて頂きます)
いろいろな話をお互いに交わしているうちに、更新時期は過ぎて、10月末に至った時に、信金サイドから連絡がありました。
「そちらの元本返済額の案をまずは受け入れますので、遅延損害金を1%だけ請求させてもらえれば、本部はOKとなるようです」
これを聞いて、皆さんはどう感じますか?
以前にもお話しましたが、「遅延損害金」を請求されるケースは、債務者側に「非」があるケースだけです。さらに、信金側の説明では、「遅延損害金14.8%を支払うのは、負担が大きいでしょうから、1%でなら数百円ですから大丈夫でしょう」といった感じです。
あくまで信金側は更新時期が遅れたのは、こちら側に非があると言わんばかりです。
ただ、信金の担当者ベースでは「今回の交渉はお互いに前進させるための話の時間でありましたが、どうしても本部が納得いかないようです。」と話してくれている状況です。
もちろん、当方は「非があると思っていない」ので信金側の条件に対して「ノー」の返事をしております。これから、どのように決着するのか、ある意味楽しみにしております。
前回の遅延損害金も今回の1%とはいえ遅延損害金を請求しているケースについてだけで言えば、銀行としての「体裁」としての請求としか思えません。
もし、遅延損害金を請求されるのであれば、どういったケースが該当するのかきちんと明示すべきと思います。
クライアントからは「徳永さんがいなかったら、そのまま条件を飲んだかも」と言っておりました。経営者にとってみれば、「お金を借りている側だし、さらにリスケしている負い目」があると思いますが、あくまでこれはビジネスの話として「対等」であるべきと考えます。
銀行の言い分が全て正しいとは限りません。
皆様におかれましても、たかが1%と思わずに、納得いかない点については、きちんと相手側に説明を求め、自身の言い分をきちんと述べる強い気持ちをもって頂くことを強くお勧めします。