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【事業再生ブログNO.21】資金繰り管理を最優先にする意味は

2016/04/20

会社が努力むなしく倒産してしまう理由は、間違いなく「資金繰りがショートしてしまった」ことが挙げられます。
どんなに赤字でも、どんなに債務超過であっても「資金繰りが回っていれば」会社は倒産する必要はありません。今回は資金繰り管理の重要性を改めてお話させて頂きます。

資金繰りを管理している会社は本当に少ない

中小企業で資金繰りの管理がでてきている会社はごく少数といっていいでしょう。「資金繰りなんて頭の中に入っている」と言われる経営者も多いですが、そういう経営者に限って「頭のなかの資金繰り」はどんぶり勘定になっており、全く正確ではありません。資金繰りは「感」でやるものではなく「正確性」を問うものなのです。

では、なぜ資金繰り管理をしていないのか?経営者からよく聞く理由を挙げてみます

  • 資金繰り管理の方法が分からない
  • 資金繰り管理ができる人材がいない
  • 面倒くさい
  • 資金繰りは何とかなるさと思っているから不要

といった言葉をよく聞きます。私のクライアントも、最初は誰も資金繰り管理はやっておらず、みな「どんぶり勘定」でやっておりました。今では半年先、1年先の資金繰りまで読めるようになっていることから、早め早めに手を打つことが可能になっており、経営者の顔色も随分良くなってきております。

資金繰りは「魔法の杖」で急に良くなるものではありません。また「お金は正直に動きますので、楽観的に考えていても、予測した事象は必ず訪れるのです」

要するに「現実をきちんと受け入れることのできる経営者は資金繰りを管理するし、現実から目をそらしている経営者は資金繰りが管理できない」といっても過言ではありません。

資金繰りを管理するためには

では、資金繰りを管理するためにはどうしたらよいでしょうか? まずすべきことは「売上の中身を分解すること」です。

たとえば、例を挙げてみると

  • 商品ごとに売上を区分する
  • 工場ごとに売上を区分する
  • 取引ごとの回収サイト別に売上を区分する

など、会社の実情によって様々でありますが、今月の売上は10百万などと一行で終わらせないことです。売上を区分することで「商品ごとの粗利率が分かる」ようになったり、「工場ごとの外注費が分かるようになったり」「回収サイトを意識すること」で資金繰りの把握がより正確さを増してくるのです。

一見大変そうな作業に思えるかもしれませんが、一度ルールを作ってしまえば、あとはそのルールにそって資金繰り表を更新していけば、どんぶり勘定よりもかなり正確な資金繰りが把握できるはずです。

資金繰りに窮している会社の典型的な例は「売上だけに目が行っている経営者」です。売上はもちろん大事ですが、資金繰りを回すために最も大切なのは「粗利」をいくら稼いでいるかです。

「粗利」を把握するためにも「売上の分解」は大切な作業になることを認識して頂ければと思います。

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