ホーム > 銀行融資ブログ > 【銀行融資ブログNO.176】「オリックス保証」の融資を提案されたら「最後の融資」だと思うこと

銀行融資ブログ
銀行融資ブログ

【銀行融資ブログNO.176】「オリックス保証」の融資を提案されたら「最後の融資」だと思うこと

2025/12/15

融資の種類には大きく分けて「プロパー」「保証協会」「公庫」の3種類があります。
それ以外に「ノンバンク保証」の融資があることをご存知ですか?いわゆる「ビジネスローン」に当たります。

今回はいわゆる「ビジネスローン」を提案される会社はどんな会社なのか?そして提案された場合に何を考えておかなければならないのか?についてお話しします。

「オリックス保証」型融資は多くの金融機関と提携している

ノンバンクの中でも一番多いのが「オリックス保証」型になります。
東京都には「東京プラスサポート融資制度」があり、無担保で資金使途は「運転資金」、融資上限額は3,000万、返済期間最長7年となっております。

金利は上限金利について(固定金利)

〇期間3年以内 2.55%以内
〇3年超5年以内 2.75%以内
〇5年超7年以内 2.95%以内

となっており、別途「保証料」を払う必要がありますので、実質金利で言えば、通常の融資よりもやや高めと言えます。

多くの地銀・信金が提携商品として取り扱っております。ただし、利用できるのは直近1年間で融資取引がある金融機関に限定されます。

ノンバンク保証型融資を受ける会社はどんな会社か?

では、取引している金融機関から「ビジネスローン」を提案されるのはなぜかを考えてみると

〇プロパーを出せるだけの財務内容ではない
〇保証協会の枠はいっぱいで暫く利用できない
〇公庫の融資枠もいっぱいで暫く利用できない

つまり、「ビジネスローン」を提案される会社信用力は低く、通常の融資は出せないのが金融機関からの答えなのです。さらに言えば、金融機関からの「最後の融資」といっても過言ではないと思います。ビジネスローンを借りた後に通常の融資を受けるためには
〇期間損益が「黒字化」すること
〇ビジネスローン以外の借入もCFにて返済が可能な水準になること
〇保証協会・公庫の借入額について、返済を進めることで半分程度まで減らすこと

このような改善が必要になります。
早急にCFを改善できなければ「リスケ」を視野に入れなければなりません。

しかし、「ビジネスローン」を借りた直後にリスケを行うのは道義的に問題がありますので、ビジネスローンは最低でも半年間は返済を行うことが必要になります。(その間は、ビジネスローン以外の借入も通常返済を続けなければなりません)

会計事務所の皆さんの立場で見ると、借入と同時に「保証料」を払っているケースでは「保証協会」なのか「ノンバンク」なのかをきちんと見分けておくことが必要です。

「ビジネスローン」は金融機関からの「最後通告」と理解してください。

ページTOPへ