銀行融資の借り方は様々ですが、近年は「官民協調」の形態で融資を実行するケースを多く見かけます。
「官民協調」のワードが世に出たしたのは3年ほど前からですが、背景として民間銀行がリスクを避ける傾向を改善するために出てきたものです。
今回は、これから融資を引き出すためにも是非覚えて欲しい「官民協調」についてお話させて頂きます。
「官」とは「日本政策金融公庫」、「民」とは「民間金融機関」のことを指します。では、具体的には「官民協調」の融資には以下の3パターンがあります。
よくあるケースは、民間金融機関から「保証協会融資の枠がまだ空いておりますので保証協会保証付きで融資はいかがですか?」と提案された場合への対応です。
保証協会融資はどの金融機関で借りても基本的には同じです。(特定の金融機関と保証協会が連携した制度がありますが)例えば、複数の金融機関と取引をしていて、A銀行だけで保証協会を使ってしまった場合に、B銀行はどう思うのか?を考えてください。恐らくB銀行は「Aだけで保証協会枠を使っている」と思うでしょう。
その場合には「A銀行で保証協会を借りますが、A銀行からは同時にプロパーも出してもらいました」となるとB銀行も納得感が出てきます。
この場合、A銀行は「官民協調」を使った融資と見ることができます。
つまり、A銀行に対してB銀行に説明するためにも「プロパーを組み合わせて欲しい」と、こちらから要求することが大切なのです。
このように「官民協調」融資は、当事者全てにメリットがあることが分かると思います。今後、融資を検討する際には単独融資ではなく協調型の「官民協調」を是非検討してください。