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【銀行融資ブログNO.114】融資に関わる手数料はどんなものがあるか?(その1)

2022/09/01

融資を受ける際に、多くの種類の「手数料」があります。
近年では金融機関の収益獲得のために「手数料」と称したコストを融資の際に融資先に負担してもらっています。
今回は、融資を受ける際にどのような「手数料」の種類があるのか?についてお話をします。

融資を受ける際にかかる「手数料」とは

融資の種類を大きく分けると「保証協会付融資」と「プロパー」融資に分かれます。

  1. 保証協会保証付き融資
    「保証協会付」保証では、皆さんご存知の通り、「保証料」がかかります。「保証料」は銀行が受け取るものではなく、保証主体たる「信用保証協会」が受け取るものになります。
    多くのケースでは融資実行金から融資時に差し引かれ「一括前払い」になります。保証料率は保証制度によって異なりますが、およそ「1%強」ぐらいと覚えておいてください。
    また、保証料には「分割納付」制度があります。「一括前払い」が原則ですが、保証申し込み時に「分割納付」希望を申し出てOKだと3年分割で納付する制度もあります。
  2. プロパー融資
    プロパーでは多くの手数料の種類があります。(金融機関によって取り扱わない手数料もあります)
    • 新規実行手数料
      融資を行う際の事務手数料?です。金額は金融機関によって様々ですが1本あたり2,000円~10,000円のものがあります。
    • 不動産担保取扱手数料
      金融機関に不動産担保を新たに提供する際に係る手数料です。金融機関によっては「担保評価手数料」が3年ごとにかかるものもありますので、不動産担保を扱う場合はよく説明を聞いておいてください。
    • 事業計画作成手数料
      長期融資(10年以上)を取り上げる際に、金融機関が「事業計画」を作成するケースがあります。その際に作成の手間賃を融資先が負担するものです。金融機関が計画作成を外部委託しているケースもあります。
    • 社債取扱手数料
      社債については、ブログのバックナンバーにて詳しく説明しておりますが、社債には「取扱手数料」「保証料」など多くの手数料が発生しますので、借入金利だけに目を向けずに「オールインコスト」にて判断してください。
    • コベナンツ融資手数料
      こちらも近年よく見かける手数料です。コベナンツ=財務制限条項を入れる(例えば経常利益が2期連続赤字になってはいけないなど)ことで借入金利を引き下げ、業績が財務制限の範囲に収まっていれば、当初の貸出条件は保証するといったスキーム融資です。

他にも「シンジケートローン融資」における「アレンジャーフィー」、リスケジュールしている企業が正常化する際に「融資正常化手数料」など様々な手数料があります。
融資実行前にきちんと「手数料」の中身については説明を受けることをお勧めします。(中にはきちんとした説明がないまま、どさくさに紛れて手数料を取っているようなものもありますので)

次回は「融資返済時にかかる手数料」についてお話をします。

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