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【銀行融資ブログNO.88】コロナ特別融資の据え置き期間中は新たな融資を受けるのは難しいか

2020/12/01

最近、公庫や保証協会にてコロナ特別融資を受けられた企業から以下の質問を多く受けます。
「コロナ融資の返済が据置期間中は新たな融資を受けるのは難しいでしょうか」
確かにこのような疑問を持つ経営者の気持ちはわかります。直近に借りた融資の元金返済を始めていないのにさらに新たな融資を受けることは難しいのでは?と
今回は「据置」と「新たな融資」との関連性があるのか?についてお話をします。

コロナ融資はあくまで「別枠」だから「一般枠」には関係ないか?

皆さんご承知のとおり、コロナ融資は通常の融資枠(一般枠)とは「別枠」での対応でした。

となると、あくまで「別枠」の返済が進んでいるかどうかは、「一般枠」の審査には影響がないだろうとの解釈もできます。

ただし、公庫でも保証協会でもいくら「別枠」とはいっても、審査においては、一般枠と合算で審査しているはずです。つまり、別枠と一般枠の借入残高が許容範囲なのか?返済が可能なのか?を重視して審査をしております。
となると「別枠」の借入残高が減少していかないと、「一般枠」での新たな借入は難しいと言えるでしょう。

「据置」があるから新たな融資が受けれないというよりも、一般枠と別枠での借入額が申込企業にとって返済が大丈夫なのか?が問われるのです。逆に言えば、「別枠」据置期間中で返済をまだ開始していない企業であっても、「一般枠」で新しい融資が可能な企業もあり得るのです。

コロナ禍での経営改善の姿が問われる

では、「別枠」据置期間中に「一般枠」で融資を申し込む場合に、何に注意をしないといけないのか?

これはコロナ禍での企業の変革はどうやってきたか?これに尽きます。

  • 売上がどの程度回復してきたか?
  • コロナ禍でビジネスモデルの転換を行ってきているか?
  • 販売先・仕入先等の変更や改善を行ってきたか?
  • 働き方や雇用形態にメスを入れてきたか?
  • 固定費の削減努力は行ってきたか?

など、コロナ前と比べて、経営者・従業員を始めとした企業がどのような変革を歩んできて、今後、どのような企業に変わらんとしていくかの説明が大きなポイントになります。

今はまだ赤字でもやむを得ないと思います。今後何年にてニューノーマル時代での売上にて黒字目途が立つのか?(3年ほどかかるのも当たり前です)について説明ができた企業は、新たな融資が可能になるはずです。

逆に、売上は下がりっぱなし、改革の兆しは見えず、延命のために借り入れをさらにしたい・・このような企業は据え置き有り無しに関わらず、融資は難しいでしょう。

今回の話の結論になりますが、「別枠」の据え置き期間があるから新たな融資が受けられれない・・ではなく、「一般枠」「別枠」の借入総額に対して返済ができる努力の過程を見せられる企業は据え置きがあっても融資は可能ということです。

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