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【銀行融資ブログNO.85】据置期間中にリスケジュールを申し出るとどうなるか?

2020/10/15

今回のコロナ特別融資にて元金返済の「据置期間」を与えられた企業には、立て直しの時間をもらえたことになります。(据置期間が許容されていない企業もあるかと思いますが)
ただし、元金返済の「据置期間」があったとしても、コロナ前の売上に回復が難しく、コロナ特別融資以外の返済に苦慮する企業も多いと思います。
今回は据え置き期間中にリスケを申し出ることは可能かどうかについてお話をします。

原則として「元金返済を一度もしない」リスケは「事故」扱いになる

通常、融資した金融機関や保証をつけた保証協会側になってみれば、「一度も元金返済がない」状態でのリスケは「事故」扱いになります。「事故」といっても、何か債務者にペナルティが課せられるといったわけではありませんが、金融機関側では「何を見て審査したのか?」が問われる事態になります。

しかし、今回のコロナ禍の状況は誰にも先が予測できない事態でもあることから、個人的には大きな問題にすることはないと思われます。

「元金返済」を一度も行っていないことから、リスケに後ろめたい気持ちがあるのは当然ですが、今必要なのは「企業存続」になりますので、リスケは据置期間でも可能なはずです。
皆様におかれましては、「コロナ特別融資」以外の返済も行っている方も多いはずです。今一度、保守的な売上計画のもとで資金繰り管理を見直されることをお勧めします。

コロナ融資を借りる時にはどのような売上計画を立てて、今は計画とどう違っているのか?

リスケを申し出るにあたっては、ただ売上が回復しないだけを訴えてもダメです。
コロナ融資を借りた時と、今の状況は何が改善されて、何が改善されていないのか?

つまり融資を受けてから今までの時間で

  • これまでと商品やサービスの改善を行ってきたか?
  • 働き方の改善を行ってきたか?
  • ウィズコロナ時代では本当に先はないのか?

この点を経営者がどう考え、どう行動してきたか?が問われることになります。

と言いますのも、「リスケを選択すればウィズコロナ時代でも生き残れる可能性がある」ことを金融機関に示す必要があります。

その際には

  • 立て直しにどのくらいの時間が必要か
  • さらなる商品・サービス・組織の改善点はあるのか?

この点の説明が必要になってくるはずです。

具体的に何年必要かはなかなか定めにくいとは思いますが、リスケ中に何ができるのか?何をしたいのか?を事前にまとめておいてください。

最後に、融資返済はもちろん大切な話ではありますが、企業存続を第一義に考えて頂いて資金繰りを検証して頂けたらと思います。

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