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【銀行融資ブログNO.84】コロナ禍の今期は膿を出し切るチャンス!(その2)

2020/10/01

前回からの続きになります。前回では「コロナ禍赤字」は今期は金融機関から容認される。赤字決算の今こそ「負の資産」を処理すべきとのお話をしました。
今回は、赤字決算を迎えるにあたって「負の資産処理」以外に何をすべきかについてお話しします。

アフターコロナに向けての改善の爪痕を残すこと

今年の3月から始まったコロナショックで、「ヒト」「モノ」「カネ」の流れはコロナ前とは大きく「変容」してます。世間でも言われておりますが、私も「コロナ前」にはもう戻らないと思いますし、「コロナ前」の残像を追い求めている企業は淘汰されると予想してます。

つまり、「コロナ後」の「変容」した時代での「ニューノーマル(新常態)」に対して、どのような「商品」「サービス」が必要になるのか?また「新常態」に適合した「働き方」「組織」にすべきかなど検討すべきポイントは山ほどあります。

今期の赤字が金融機関から容認されたとしても、

  • コロナ前とやっていることは変わっていない
  • コロナ前を追いかけているだけ
  • 売上回復を座して待っている

と見なされたら、来期の支援は難しいことになります。

コロナ特別融資において元金返済の「据置期間」がもらえた企業は、「据置期間」の間に何を考え、何をしてきたのかの爪痕を残しておくことが必要になるのです。

たとえば

  • 飲食店でも大皿メニューを全て廃止し、小皿用のメニュー開発を行ってきた
  • 店舗レイアウトを大きく変更した
  • 国外取引先との打ち合わせは、出張を原則無くしオンライン商談がメインにして取引を継続している
  • 社員の「在宅勤務」支援を行い、社内管理システムの刷新を図った

などなど

「コロナ前」から「コロナ後」の自身の「変容」を説明できるようにしておくことが大切になります。

来期の事業計画書は必須になる

今期の赤字、コロナ後の変容の爪痕を残した後、次は来期の展望をどうするか?になります。
コロナの影響でしょうがない赤字ですよ!」と言っているだけの企業に来期は無いものと思ってください。

今期はしょうがないで済みますが、来期は「しょうがない」では済みません。「2期連続の赤字」となると新規融資はNGになる可能性が高くなります。

それを回避するためにも、来期の事業計画は、今期の決算説明とセットで必要になると思っててください。

  • コロナ後の「売上予測」の妥当性(コロナ前の残像は追わないこと)
  • 「変動費」(仕入原価など)の抑制
  • 「人件費」の弾力的な運用(正社員・パート・アルバイト)
  • 「固定費」の徹底的な見直し(家賃・保険・リースなど)

来期においても検討すべきポイントは山のようにありますので、決算末に慌てないように今から頭を始動させておいてください。

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