事業承継時に「新」経営者個人保証を免除する新制度が出来ます!
政府は2020年度から、中小企業を引き継いだ新しい経営者が、条件付きで個人として企業の借金の返済義務を負わない制度を導入します。
一定の条件※が認められた場合、信用保証協会が債務を保証する制度になります。
今回は、現時点でわかっている情報ですが、この新制度のお話をさせて頂きます。
この制度では、事業承継を行う場合、旧経営者が金融機関から借りた「過去の借金(プロパーを中心)」に債務保証をつけます。つまり、保証協会が金融機関に対して「保証人」になります。
過去の借入にまで遡って保証をつけることは極めて異例の措置になります。
※ただし、事業承継を行う全ての企業に対してではなく下記の条件があります。
3.については、現状ではあいまいな表現ですが、恐らく全体の借入金から運転資金を引いた金額が年間CFの10倍以内になることを指しているのではないかと推測します。
1.〜3.の条件をざっくり言えば、銀行の信用格付が「正常先」であることが要件になると思われます。
さらに、保証協会が金融機関に債務保証を行う際に支払う「保証料」については、上記1.~4.の条件の充足状況に応じて「半額程度~ゼロ」にすることを検討しております。
既に事業承継を行い、新経営者が「保証人」になっている場合でも、会計事務所などの「認定支援機関」の助言により金融機関と協議の上で、個人保証を解除する助言が受けられるようにします。
このように、事業承継の際の障害となっている「経営者個人保証」の問題に対して、政府も本腰を入れてきております。
ただし、「保証協会」が保証人にならなくても、そもそも個人保証を解除する交渉は、これまでこちらでもお話てきましたが可能です。
まずは、この新制度に頼らない形で、個人保証を外す動きを現経営者がすべきだと思います。