昨今、「AI=オンライン」による自動化の流れが加速してきています。
自動車の自動運転の実用化も時間の問題ですし、電話受付や事務処理も自動化導入の動きが出始めております。
融資の審査においても、数字などのデータ審査を自動化させ、審査の速度を短縮する動きは既にメガバンクで始まっております。(個人融資には既に導入されています)
一方、中小企業への融資の審査については、まだ銀行界では手探りの状況ですが、オンラインレンディング(融資)を実際に行っている企業が誕生しております。
今回から5回にわたって、「オンライン融資」の全容について解説をしておきます。
1回目はオンラインレンディング(自動審査融資)の「2つののタイプ」についてお話をしていきます。
オンライン審査では、審査のデータをどこにするかによって大きく分けて2つのタイプがあります。
1)トランザクションレンディング
トランザクションとは「商取引」の意味です。具体的にはAmazonや楽天などのECサイトに出店している取引データ(売上)やじゃらんなどの「宿泊予約データ」やホットペッパーなどの「飲食店の予約データ」「美容院の予約データ」などもとに融資可能額を審査するタイプです。
さらにトランザクションデータにはふたつのタイプに細分化されます。
2)バランスシートレンディング
バランスシートとは会社の帳簿の動きを指します。具体的には決算書ではなく「仕訳データ」や「口座履歴データ」をもとに判定します。
決算書はあくまで決算日時点での「静態的データ」で、人間の恣意(わかりやすく言うと粉飾)が働くことから、決算書には依存しません。
その代わり、お金の出入りの動きがわかる「総勘定元帳=仕訳」や「口座の動き」のデータをもとに判定を行います。
さらに1.と2.のデータを同時に判定する事業者も誕生してきています。
一言で「オンライン融資」とはいっても、様々なタイプことがわかりましたでしょうか?
次回は「過去にあったビジネスローンとの違い」についてお話します。