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【銀行融資ブログNO.55】プロパー融資の保証金額を下げるにはどうしたらよいか?

2018/12/03

銀行融資の保証人について、前回のお話の続きになりますが、今回は「保証金額を引き下げるにはどうしたらよいか?」についてお話をします。(あくまでプロパー融資の保証のお話です)

保証金額は「無担保・無保証」部分に限定させる

銀行借入の中身を分けてみると

  1. 保証協会保証融資
  2. 不動産などの担保でカバーされている融資(※手形割引の極度枠も含む)
  3. 無担保部分の融資

大きく分けて3パターンに分かれます。(不動産担保については借り入れごとに紐付きになっていないケースが多いですが)

今までの銀行融資における保証人の保証金額の取り方は上記の①~③の合計金額にて算出していることと思われます。

では、どの部分の保証金額を下げるようにしたらよいか? 上記の①~③の項目ごとに考えてみます。

  1. 保証協会保証融資
    保証協会借入については、前回お話した「特定債務保証」の保証形態をとっております。
    ※ただし、「無保証人制度融資」を使えれば、最初から「無保証」にできます。
    つまり、債務保証をしている借入の返済が完済しなければ保証は外れませんので、①については保証金額を引き下げる対象にはならないことになります。
  2. 有担保融資
    この部分は物的担保でカバーされている部分なので、保証金額からは外すことが理論的に可能です。
    ※ただし、担保評価額の変動により保証金額も変わってくることはありえます。
  3. 無担保融資
    ここが最大のポイントになります。ここは債務者の「信用力」に起因してきますが、ここで「経営者保証のガイドライン」を頭においておく必要があります。
    ※経営者保証ガイドラインについては、また別の機会にお話をさせて頂きます。

保証金額引き下げの最初のターゲットは無駄な有担保部分

さきほどお話したとおり、①~③のなかで、交渉のテーブルの最初にあげるのは②の担保でカバーされている部分の保証金額です。

担保でカバーされている、かつ人的保証金額もあるとなると、実質の保証部分が多くなります。
(とはいえ、最終的に担保処分後の残った金額が保証金額になりますが)

無駄に多くの保証をしたくない経営者の方がいるのであれば、まずは②の部分について、個別に銀行とお話をしてみることをお勧めします。そうすることで、「保証金額をシビアに考えているな」と銀行に印象を与えることも大事なことです。

最後に、①の保証協会融資については、何でも「保証人が当たりまえ」と考えず、「保証人なし制度」の融資を活用することで、無保証人融資に実質的に切り替えていくことができます。

多少金利が高くなっても保証人のストレスがないほうが大きなメリットになりますので、是非ご検討ください。

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