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【銀行融資ブログNO.35】『正常な運転資金』は期限一括のベタ借りを狙う

2017/04/04

銀行への借り入れ申し込みの際に、「設備資金」以外は「運転資金」として申し込みをすることがほとんどでしょう。
「運転資金」の借入れ方法として、短期での約定返済付きか長期(3年~5年)での約定返済付きのパターンが多いと思われます。
しかし、本来の「運転資金」としての借入形態の理想は「期限一括のベタ借り」だということをほとんどの経営者は知りません。また銀行員でも理解しているものは少ないと言われております。今回は理想の運転資金の借入形態は「ベタ借り」だ!をテーマにお話をさせて頂きます。

「正常な運転資金」とは

運転資金の算出式は、こちらでも何度かお話をしておりますが、

「売掛金(受取手形を含む)」+「棚卸資産」―「買掛金(支払手形を含む)」
から算出されます。

では「正常な運転資金」とはどういうものでしょうか?

「正常な売掛金」+「正常な棚卸資産」-「正常な買掛金」となります。

「正常な」とは資産の中身が不良化していないものです。決算書等の帳簿価格がそのままの価値があるのか?回収不能な売掛金や不良化した在庫の金額を差し引いたものから算出されます。

一般的には、帳簿価格から算出される「運転資金」よりも「正常な運転資金」の金額は小さくなります。(もちろん、帳簿価格が全て適正であれば「帳簿価格から算出される運転資金」=「正常な運転資金」となります)

「正常な運転資金」はなぜ「期限一括」が望ましいのか

「正常な運転資金」とは売上の回収サイトや在庫保有の期間等にかかる資金負担分から仕入支払い等の支払いサイトとの「回収・在庫資金と支払いサイトのギャップを埋める資金」 です。

つまり、どんなに赤字でもどんなに債務超過の会社でも、「正常な運転資金」のお金は必要です。ただ、小売業などの「現金商売」の企業や不動産賃貸業などは「運転資金」があまり必要のない業種と言われています。また、売上が増加したり、減少したりすると「正常な運転資金」の金額は増加したり、減少したりするのです。

「正常な運転資金」は企業にとって常に必要なお金であることから、返済をすれば、必要な分を「折り返し」して埋める必要があります。(その分利益で手元資金を積み増しすれば問題ありませんが)

では、なぜ約定返済をつけて「正常な運転資金」をこれまで出してきたのか?その理由は銀行がリスクを取らず、安易に保証協会付融資に走り、企業の本来の資金繰りに目を向けていなかったことが大きな要因です。

しかし、金融庁が今掲げている「日本型金融からの脱却」のなかに「正常な運転資金はコロガシで」を強く推しております。これは、何も目新しいことではなくて、本来の融資形態に戻りなさいとのメッセージが込められております。

私のクライアントでも、「コロガシ」での運転資金の導入を続々と行っております。

皆様におかれましても、「コロガシ」を導入し、資金繰りを平準化させることができるかもしれません。

皆様の企業では導入できるのかな?と思われる方は、電話等でのご相談は無料ですので、是非弊社にご相談ください。

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