銀行担当者が変わることは良くありますが、その際に「審査が厳しくなったとか」「また同じ説明をしないといけないのか?」「訪問してこなくなった」など、様々な変化が起きてくると思います。今回は、私のクライアントで、担当者が変わったことで融資実行が遅延したケースをご紹介させて頂き、担当者が変わった時の注意点をお話します。
担当者が変われば、その担当先への知識はゼロに等しいといっていいでしょう。もちろん稟議等の書類には目を通してくるはずですが、その会社の癖を全て前担当者から引き継いでいるとは限りません。
また、担当者のスキルも前任者と同じとは限りません(もちろん逆もあります)ので、双方の理解度がズレると、資金調達がうまくいかなくなるケースも多々あります。私のクライアントでは以下のような事象がありました。
その会社は、毎年9月に既存借入金の折り返し融資を取引行から受けるのが定例となっていて、取引銀行(6行)がそれぞれ過去1年間返済した額の融資を受けておりました。今回のケースは有残高が6行中5番目の銀行での話です。
新担当者と前任者との違い及び認識のズレは以下のとおりです。
私も、銀行員時代に担当先が変わると、担当先の社長とのコミュニケーションとの取り方はどうしたら良いか?その会社の癖は何なのか?新担当先に慣れるまでには時間が必要でした。
このように、担当が変わった時には、前任者とのやり方がどのように変わるのか?そして、「前任者から会社の特性は引き継いでいるはず」と思い込みをすることなく、最初から会社の事業の内容を再度説明するぐらいのパワーをかけることが、大事だということを皆様にも理解してもらえればと思います。