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【銀行融資ブログNO.11】新規銀行のプロパー融資は何故短期なのか?(その2)

2015/05/07

半年ないしは1年のうちに付帯取引をつける

前回のお話のなかで、短期融資は「様子見」の時間のための意味もあると言いました。様子見の次のステップとしては、融資以外の取引(以下付帯取引)をどのようにつけていくのか?がポイントになります。

  1. 付帯取引とはなにか
    付帯取引とは、たとえば、売上代金の回収口座に指定してもらう、買掛支払のメイン口座にしてもらう、給与振込のメイン口座、納税の機能をつける、社員の給与受け取り口座を作成してもらうなどなど、融資以外の銀行取引を言います。
    融資だけの取引になると、返済日に元金と利息のお金が引き落とされるだけの取引では、取引が進展していないと銀行側では見てしまいます。この取引を銀行では「ドライマネー」とも言います。
  2. 付帯取引を取り込む意味
    銀行は「金貸し」が本業ですが、前回「様子見」でお話した融資先のお金の流れを見ていることに繋がりますが、融資取引のある銀行では売上のお金の動きや、支払いのお金の動きの一部でも自分の銀行の口座でやってもらいたいと考えております。

一般的に銀行が企業に融資をする際の「資金使途」は「運転資金」と言います。運転資金とは銀行では下記の計算式で考えています。

運転資金=「売掛金(受手)」+「在庫」-「買掛金(支手)」

さきほど、付帯取引は売掛代金の回収口座、買掛支払の口座にしてもらうこととお話ししましたが、計算式の「売掛金」「買掛金」の算式に入っているお金の動きなのです。つまり、運転式として貸した銀行としては、運転資金のお金の動きを自身の口座でやってほしい意味に繋がるのです。

今後の融資の展望をどうするのか常に話しておくこと

新規の融資取引を始めたら、今後の融資やそれ以外の取引をどうしていくのかを銀行担当者と話をしておくことが大事になります。かといって全て担当者の申し出のままにすることもありませんが、次の融資を短期ではなく、長期プロパーにしたいならば、融資以外の取引も譲歩する必要があります。
また、複数の銀行と取引がある場合には、今後新規銀行とどういった取引を行っていきたいのか、融資戦略についても、担当者と意見を交わしておくべきでしょう。

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